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人に慣れたカルガモ

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マウスが人に対してどの程度慣れているのか調べる行動テストがあります。私たちが独自につくった行動テストで、テームテストといいます。

オープンフィールドとよばれる60センチ四方の蓋の無い箱にマウスをそっと入れて、そこに手を入れます。手をそっとマウスに近づけますがおおよそ10センチまで近づいたところで手を止めます。プラスチックグローブをはめた手を単なる物と勘違いされないために、指は少し動かしています。マウスが手に近づいて来れば手はそのままにしています。したがって、もっと近づいてくれば、マウスが手に触れたりさらには手のひらに乗ることもあります。一方、マウスが離れていけば、手をそっと10センチメートルの距離まで近づけます。これは能動的テームテストといって、マウスが自ら人の手に近づく性質を持っているかどうかを調べます。

もう一つ受動的テームテストというものもあります。このテストでは、上のテストと同様にしてオープンフィールドに入れた手を、そっとマウスに触れるまで近づけます。マウスが嫌がって逃げればまた触れるまでそっと近づけます。このテストでは、マウスが人の手に触れられるのを許容するかどうかという性質を調べることになります。

これらのテストでわかるように、動物が示す人への慣れという行動では、「積極的に人に近づく」性質と、「人が近づくのを許容する」という性質の二つがあると考えられています。

実は野生動物はこれらの性質をさまざまなレベルで示しています。それには繰返し経験することで慣れてくることもありますが、私たちが興味を持っているのは、遺伝的に決まっている「慣れ」です。

私が通勤で通るS字型の農道の両側には水田が広がっています。ここでは、ちょうど田植えが終わったところです。この水田には、田植えの時期になると毎年カルガモがやってきます。やってくるのはいいのですが、人に対する警戒心があまりありません。自転車で通り抜ける道路の脇で休憩をしていたりします。あまりにも警戒心がないので、脇を通り抜けるこちらがかえって遠慮してしまい、道路の反対側の端ギリギリを自転車で通ることになってしまいます。何年も前から来ているようですが、同じ個体かどうかは分かりません。ただ、最終的には5羽から10羽程度になるので、繁殖したり、個体が代わったりしているのかもしれません。

道路わきのカルガモ
この農道は散歩の人も…