人に慣れるカメ

最近、どのような動物が家畜化に成功してきたか興味があり、いろいろと考えることが多くあります。野生の動物がたくさんいる中で、これまで家畜化に成功した動物は非常に少ないことが知られているのです。

家畜というと、もちろん思いうかぶのは、ウシ、ブタ、ヤギ、ヒツジなどです。大型哺乳類で家畜化に成功しているのはわずかに十数種類です。限られた動物しか家畜化されていないのです。

しかし、中型や小型の哺乳類も含めるともっと多くなります。ただし、小型の動物では、家畜というよりもペットとして飼育されている動物が多くなります。マウスやハムスターなどがいい例でしょう。さらに、哺乳類以外の動物も含めるとけっこういろいろな動物がペットになっています。

以前、人に慣れたカルガモについて紹介しました。今日はカメについて紹介します。我が家のカメ子については3年ほど前にもこのブログで紹介しました。ミドリガメがなんだか大きくなって困っていると。。。あれから3年たちました。この1年ほど、カメ子にみられるある変化に気づいてきました。

夏場は水の汚れがひどいため、毎週一度は水替えをして水槽を洗う必要があります。これまで、水替えの間に逃げてしまうといけないので、カメ子をバケツに入れてから、水槽などを洗う作業をしていました。カメ子を庭の芝生の上に放すこともあるのですが、そうするとすぐに遠くに行ってしまっていました。どこにいるか分かればいいのですが、植物の茂みなどに隠れると探すのも難しくなるので、やむを得ずバケツにいれていたのです。

昨年頃から、カメ子を芝生に放しても、私の近くをうろついているような気がなんとなくしていました。それでも、適当に歩いているうちに、私の足元に来てしまったのだろうと思っていました。ところが、どうもそうではないようなのです。私が水槽を洗う作業をする場所から離れたところにおいても、まず私がかがんで作業をしている足元に真っ先に寄ってきます。水槽がなくてもよってきます。試しにただ、かがんでいるだけでも私の足元によってきます。自分から寄ってくるようになったのです。

これまで、ずいぶん水槽を洗ってきました。カメ子もようやく私に感謝の気持ちを持ってくれるようになったのかもしれません。

先日、父の一周忌で愛媛の実家に行きました。無事に行事が終わって来てくださった方たちとお酒を飲みながらいろいろな話をしていました。そのうち、父と同い年で仲良くしてくださっていた方が、自宅でカメを飼っている話をしていました。そこで飼っているのはイシガメだそうですが、庭に放し飼いにしているのだそうです。もちろん、逃げるといけないので、隅々まで外に逃げ出すことができないような作りにしてあるそうです。そのカメは、縁側でくつろいでいるその方の足元によってくるというのです。縁側に座ると、足元によってきて、しばらく遊んでからどこかに行くそうです。我が家のカメ子だけではなかったのです。しかも、イシガメでも慣れているのです。後でそのうちへ見に行くと、寒くなってきた今では、庭の隅の土管の中でおとなしくしていました。

我が家のカメ子も水槽のなかで、甲羅干しをしながらいつも通り冬を越す準備をしています。

カメ子は来年もまた足元によって来るのでしょうか?


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