ガーナで気候変動を思う

アフリカの大型げっ歯類について共同研究を進めるためにガーナに来ています。
幸いにも科研費の支援を受けることができ、今後6年間共同研究を進めることになりました。この研究の話はまた後日報告させていただく機会があればと思っていますが、今回は気候のことについて触れたいと思います。

ガーナに来るのはこれで2回目です。前回は2018年の12月に来ており、今回は2020年の1月です。約1年ぶりになります。前回来た際にはハマタン(砂嵐)の始まりの季節だと聞いており、砂っぽいなあと思いながらも割と普通に過ごしていました。しかし、今回は空港から外に出たとたんにびっくりです。まるで街全体が黄色い濃霧かあるいは煙でおおわれているようで、少し前に風邪を引いたこともあり息を吸い込むといきなりせき込んでしまいました。実はこれが本当のハマタンのようです。

滞在二日目の今日はアクラから車で小一時間ほど移動した郊外の大学付属農場で実験を行いました。移動中は車の中にいますが、窓から見る景色は空気さえも黄色に見え太陽はかすんでまるで月のように肉眼で直視することができます。


車のラジオからはBBCニュースでオーストラリアで大規模な火災が続いていることを話しています。共同研究者のクリスに話を聞くと、ガーナでも地球温暖化の影響か、気候が不安定になり、あり得ない時期に大雨があったり乾燥したりと激しい天候になることが増えているそうです。日本も確実に気候が変わりつつあります。ガーナではとても極端な気候を見ることができるように思いますが、地球の悲鳴に目を向けないといけないと改めて思うのでした。

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