NASAへ

今日は無事にゴードン・カンファレンスでの発表を終えることができました。多くの人たちが話の内容が面白かったと言ってくれたので、多少のお世辞はあるとしてもそれなりに発表はうまくいったのではないかと思います。

今朝は朝から快晴でした。午前中に発表を終えると、午後はカンファレンスの午後の休憩時間を利用してヒューストンのNASAへの見学に行くことができました。直前に発表も終えているので、こういう場合は気持ちも比較的楽に行くことができます。ガルベストンからマイクロバスで30分程度の運転で到着したNASAは思ったよりも圧倒されるような雰囲気は無く、素朴なたたずまいでそこにありました。


展示施設の中に入るとさまざまな展示がありますが、やはりどこか軽い印象のある展示で、子供が喜びそうな気もします。NASAとしては大人を喜ばすよりも次世代の子供に興味を持ってもらうことのほうがもしかすると重要なのかもしれません。しかし、展示の中でもスペースシャトル頭部の実物を展示しているのはやはり目を引きました。スペースシャトルの表面には黒い耐熱タイルが張ってありますが、スペースシャトルは大気圏突入の際にこのタイルを燃焼させながら再突入してきます。展示してあるシャトルのタイルはその燃焼の跡がはっきりと残り、その大気圏突入の際の燃焼のすさまじさを感じさせてくれます。



展示の中でNASAが関わった宇宙事業を短い映画にまとめたものがありました。マーキュリー計画に始まり、ジェミニ計画、さらに懐かしいアポロ計画などが紹介され、続いてスペースシャトルの紹介もありました。感心したのは、チャレンジャー事故やコロンビアの事故についても、その爆発の映像とともに人々の悲嘆の様子もしっかりと見せていることです。当然のことながら、その後にはお約束のごとくそのような危機的状況にも負けず再び立ち上がる強い米国の様子を見せていました。この演出は映画のロッキーを思い出させる安易な印象も受けましたが、負の遺産にも目を背けずしっかりと見せるさまはやはり米国の逞しさを感じさせます。このような場合、日本でも目を背けず見せることができるでしょうか?私たちも過去の失敗を覆い隠すことなくしっかりと見つめ続ける姿勢を持ちたいものだと改めて思うのでした。

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